CANDLE NIGHT PHOTOCON 2006
受賞作品発表

今年で3年目を迎える『100万人のキャンドルナイト』。「電気を消してスローな夜を」という呼びかけのもと、夏至にあたる6月17日〜21日の20時〜22時、全国約470箇所でさまざまなイベントが行われました。この日の出来事を写真に撮って応募する「キャンドルナイトフォトコンテスト」、今年の応募総数は354点。審査員のホンマタカシさんと長島有里枝さんが選んだ受賞作品を発表します。

長島有里枝賞
@『失うこと美しく』OSAKANA
闇は灯りに隠れ灯りは闇が深いほど美しい。
A『An unhappy proposal』yukizo
「結婚しよう」「…無理」こんなプロポーズの断られ方は嫌だ。
B『ひかりのながれ』saiko camera
キラキラと、ぼんやりと、キャンドルナイトのようにあったかく。

ホンマタカシ賞
C『10314』瑚々青
君とほの暗い光の中で過ごす 眠そうだね
D『とおりすがり』saiko camera
意味もなく足をとめる、すてきなできごと。

佳作
『妻と…』蘇芳由姫
妻と二人で過ごす静かな夜
いつもよりゆっくり流れる時間の中で





ホンマタカシ×長島有里枝 審査後対談

フォトログにUPして誰でも簡単に応募ができる「キャンドルナイトフォトコン」。Web上での審査を終えたばかりのホンマタカシさんと長島有里枝さんのお二人を迎えて、今年の応募作品について聞きました。

――今年の受賞作品について、選んだポイントを教えてください。

長島 「キャンドルナイト」がテーマなので、その日の記録を撮っている人が多いのですが、『失うこと美しく』はキャンドルそのものを主題に、ポートレイトみたいに撮っていて、新鮮に感じました。『ひかりのながれ』は、一見何を写したかわからない、不思議な写真だなと思ったので選びました。

ホンマ この写真、あんまり気にならなかったけど、今見るとかっこいいな。七夕っぽいですね。

長島 そして『An unhappy proposal』は、プロポーズを断られたという設定。この人は、このピストルバージョン以外にも撮っているけれど(※ひとり5点まで応募可)これだけが面白かった。キャンドルナイトって、優しいものを写真にしてくる人が多い中、武器が出てくるのが意外性があって、面白い。フラッシュつけて撮影しているし(笑)。ホンマさんが選んだこの鳥の写真『10314』は本当に可愛いですね。

ホンマ コメントもいいんだよね。「眠そうだね」って、鳥に話しかけている。暗くて怖い感じもするし、写真としてかっこいい。キャンドルは写ってないけど光も感じる。今回はもう3回目ということもあって、あえて子供の写真と、キャンドルの写真は選びませんでした。あとは教会も。ひっぱられちゃうんだけど、我慢した(笑)。もう一点は、『とおりすがり』。「俺のキャンドル」って感じの、個人的な思い出を撮った作品が多いなか、この人は偶然通りかかって、「素敵ね」って感じて撮ったところがいいかな。で、佳作に、「妻と…」と「Alone in my room」。エロティシズムを感じさせる写真(笑)。これはもうちょっと追求してほしかったですねー。「妻と…」の「…」の部分が見たかった! こういう路線もほしいよね。もう少しセクシー系があってもいいと思う。 「キャンドルナイト」は、さわやか路線じゃないとだめなのかな。

長島 そんなことない。今の話で言うと、ろうそくを裸にたらした写真とか、まさにキャンドルナイトでいいですよね(笑)!

ホンマ みんなちょっと嘘つきっていうか、かっこつけているのかもしれない。「キャンドルナイトウケ」みたいなのを狙っているのかな。

長島 「キャンドルナイト」の過ごし方を写真にして応募するコンテストということに縛られ過ぎなんじゃないかな。前日撮ってもバレなければいいのかも(笑)。

ホンマ もうすこし個人的なものを追及してほしい。隠していることを見せてもらいたいよね。

長島 プロポーズ写真は、「ああ、きれいだな」っていうところを超えて、その日を個人的なイベントとからめて楽しんでいるところがよかった。こういう写真は、キャンドルナイトの夜を一緒に過ごした思い出を残すだけじゃなくて、写真のために2人が何かを一緒にやったことが、また違う形の思い出として残りますよね。

ホンマ そういう楽しいこと、考えて写真を撮っているんだよね、その人は。

長島 だから、いろいろやろうと思えば広がっていくと思う。そして「キャンドルナイトウケ」みたいなのは、気にしないで。

ホンマ とにかく「妻と…」の写真の続きが見たかった。あの後どうなったのか…(笑)。

プロフィール


ホンマタカシ
1962年東京都生まれ。日本大学芸術学部写真学科在学中に、広告制作会社ライト・パブリシティにカメラマンとして入社。1991年、ロンドンに渡りファッション・カルチャー誌『iD』で活動。帰国後、雑誌・広告・アートなど、さまざまなジャンルで幅広く制作活動を行う。1998年写真集『東京郊外 TOKYO SUBURBIA』を出版し、第24回木村伊兵衛写真賞を受賞。2003年には、伝説の写真家・中平卓馬のポートレートムービーを制作し、話題を呼んだ。

長島有里枝
1973年東京生まれ。1993年アーババート#2展パルコ賞を受賞、写真家としてデビュー。以降、国内外の展示会をはじめ、雑誌、広告など各メディアで活動中。2001年第26回木村伊兵衛写真賞受賞。主な作品集に『empty white room』(リトルモア/1995年)、『家族』(光琳社出版/1998年)、『PASTIME PARADISE』(マドラ出版/2000年)、『not six』(スイッチ・パブリッシング/2004年)他。


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長島有里枝賞『失うこと美しく』OSAKANA



長島有里枝賞『An unhappy proposal』yukizo



長島有里枝賞『ひかりのながれ』
saiko camera




ホンマタカシ賞『10314』瑚々青



ホンマタカシ賞『とおりすがり』saiko camera



佳作『妻と…』蘇芳由姫


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